【雑誌】変なWEBメディアが、TVBrosに掲載されました
- 2017.11.30
- RELEASE
よい質問をして頂きました
TVBrosさんの「ネット探偵団」というコーナーで、1ページ「変なWEBメディア」について取材して頂きました。昔から尊敬する雑誌なので、光栄です!
素敵な質問をたくさん頂いたため、自分としてもより深い考えを話すことができました。もし手に入れば、ご一読ください!
以下、質問の一部です。
●質問1
最初に「変なWEBメディア」を見たとき、微妙に気持ちが悪くなりました。ブラウザのきれいな文字組みや、ロジカルなはずの文章がおかしなふるまいをすると、少し動悸がするような不穏な感じがします。 これはどういうことなのだと思いますか?
●回答(ねじ)
停止したエスカレーターを登ると、ただの階段であるはずなのに、すごく不穏な感じがします。習慣的に使い慣れたフォーマットの一部をずらされると、良くも悪くも人は違和感を覚えるんだろうなと思います。その発見をすることが、僕の好きな作業です。
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●質問2
フェイクニュースがそうであるように、ネット記事は嘘でもわりと簡単に真実として流通させてしまうすごいフォーマットだと思いますが、「変なWEBメディア」はその反対のことをやっているのではないですか?ネット記事の「本当らしさ」を解体しているといいますか。
●回答(ねじ)
深く考察いただきありがとうございます。「本当らしさ」の解体、という感じで考えたことはないですが、でもフェイクニュースとか、釣り記事とか、PV至上主義の乱立する「WEBメディア」に対する、批評的な視点はいつも持っています。ただ、僕としては「フェイクニュース」だめ!「真っ当な取材記事」OK!みたいに、0と1で決めつけられる世論の「中間」を考える癖みたいのがありまして。僕の持論で「手法に罪はない」というものがあります。
悪用すると兵器になる技術も、ちゃんと使えば産業になる。フェイクニュースも、その手法そのものに罪はないと思ってます。虚構新聞は存在してほしいものです。変なWEBメディアも、ある意味「フェイクニュース・釣り記事」と呼べるものだとも思ってて、でもこういうフェイクは、悪じゃないよね?という問いかけをうっすらと込めております…。
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●質問3
ネット記事は、Webメディアのいろいろな合理化・最適化の結果生まれてきたフォーマットだと思いますが、佐藤さんたちのメディアは、1本の記事を作るのが非常にたいへんですね。新しい「記事」を作るモチベーションになっているのはどういうことですか?
●回答(ねじ)
昔から、いろんなアイデアをメモしておりまして、WEB表現系でも「やりたい表現・ネタ」がけっこう溜まっていました。ただそれを消化していこうにも、スペシャルサイトの時代が終わって、アイデアをやりそびれた感がありました。変なWEBメディアは、それらを消化するためのフォーマットとして考えているので、その意味でモチベーションが切れることはまだなく、時間をつくってどんどん形にしたい。と思ってます。
あと、「作品のグループ化」という狙いが、変なWEBメディアにはあります。ネットでは単発のコンテンツがバズったりしても、すぐに忘れさられていきます。点ですので。「変なWEB」というジャンルは、自分たちの得意領域の1つだぞ、ということを世に示すためには「シリーズ化」が大事だなと考えるようになりました。現代アーティストが、ある手法で繰り返し作品を発表するのと近い感じです。
ただ当初の予定より、更新頻度は低くて、それは改善しようと思ってます。今、会社は3人で、僕(デザイナ)とエンジニアの2人で仕事もこういった自社コンテンツも制作するので、仕事が忙しくなると優先度が後回しになってしまう。来年に向けて、社員を増やそうと思います。
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●質問4
Web技術も「変なWEBメディア」の重要なファクターだと思います。いま佐藤さんが注目している(今度使ってみたいなど)Web技術を教えてください。
●回答(ねじ)
→昔はやったブログパーツという手法がありますが、そういう忘れられたトレンドも狙い目だなと。
→いま3Dの勉強してまして、リッチ3D表現を変なWEBに組み込むシリーズは、来年必ずやると思います。
→WebGLという、画像処理系の技術がありまして、ここでやれる表現の幅は非常に広く。コアなWebGLと、どうでもいい記事を組み合わせたものはやりたいなと
→iPhoneのsafari内で、カメラが使えるようになりまして、地味な話に聞こえますが、これはけっこう画期的な進化で。これを使うと新しい表現ができそうです。
そういう意味では技術はどんどん進化するし、どんどん忘れ去られていくので、モチーフ探しが、やりやすいなぁといつも思ってます。
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質問がいいと、答える方もいろいろ思考が深まっていいですね。